羽毛布団のおはなしVOL.3
今回は羽毛布団の側生地のおはなし。
中身の羽毛と同じくらい大事な側生地。
綿100%の生地のものは吸水性がよく、サラサラした肌ざわりで湿気に弱い羽毛には向いている素材です。
ただ、綿100%だったら何でもいいというものではありません。
超長綿や、細い綿繊維(60番手、80番手と大きくなるほどやわらかい)で作られた側生地は柔らかいのに対し、太い綿繊維でつくられたものはゴワゴワします。
全くと言っていいほど触り心地が違うので、インターネット通販などで「前も綿100%だったから、今回も綿100%のこれでいいや」と思わず、実物に触れてみてほしいです!
合成繊維のポリステルを使っている側生地もあります。
ポリエステルは、安価で軽量、かつ丈夫なのが取り柄です。
ポリエステルの丈夫さを生かして、ウオッシャブルタイプのふとんにも使われています。ただ、蒸れやすいのが難点。
綿とポリエステルの混紡生地は柔らかさとサラサラ感が両立していてドレープ性がありおすすめです。
ポリエステル100%など、ポリエステルの割合が多すぎるものはムレの原因になりますが、
ゴワゴワで安価な綿100%生地の羽毛布団を使うなら適度にポリエステルが混ざったもののほうが掛け心地がいいですよ。
ユーカリ木材を原料につくられたリヨセルという素材も羽毛布団側生地には使われます。
リヨセルは柔らかい素材で、吸湿発散性・耐久性に優れています。
吸湿性が高いことから、静電気が起きにくいのもうれしい特徴です。
綿との混紡で、高品質な羽毛布団の側生地として使われています。
ゴアラミネート加工をされた側生地をつかった羽毛布団は羽毛の吹き出しの心配がないので、
生地自体を軽量にすることができます。
通気性はあるのに中身の羽毛は汚れにくいので、清潔でサラッとあたたかい羽毛布団になります。
しかし、ムレ感がほとんどないので、年配の方の中にはあたたかみが足りない・・・と言われる方も。
このように側生地によって、羽毛布団の掛け心地、膨らみ具合、あたたかさは大きく左右されます。
しかしながら、品質タグのスペックだけで判断するのが難しいのが側生地です。
実物に触れて、自分の体質や使い方に合ったものを選んでくださいね。
つづく。
【とみながマメ豆知識】